「お笑い第7世代」の言い出しっぺとしておなじみの霜降り明星のせいやさんですが、日本語ラップ、特にラップバトルが好きな様子。Youtubeチャンネルやラジオで度々話題にしています。
特にお気に入りは「鎮座DOPENESS」である模様。
以下の記事では、鎮座DOPENESSにかかわるせいやさんのラジオでの言動などを振り返りってまとめています。モノマネの元ネタになっている動画の紹介なども。
また記事の後半では、最近鎮座DOPENESSに興味を持ったという方向けに、彼の音源でオススメなものなども紹介しています。彼の良さはラップバトルでのパフォーマンスだけにあらずということが伝わる記事になっていれば。
目次
- 鎮座DOPENESSのフローを完コピする霜降り明星せいや
- 「文春砲」への対処としてのラップ
- 鎮座DOPENESS名義での音源
- コラボでの活動:FNCY
- コラボでの活動:U-zhaan × 環ROY × 鎮座DOPENESS
- コラボでの活動:KAKATO
- 2021年夏リリースのフルアルバム:「たのしみ」
- 「ドープネスタイム」とは(2022年1月20日追記)
鎮座DOPENESSのフローを完コピする霜降り明星せいや
せいやさんは鎮座DOPENESSのモノマネを結構いろいろなところでしている気がします。
2021年1月15日に放送された「霜降り明星のオールナイトニッポン0」では、2020年の戦極MC BATTLEにおける鎮座DOPENESS vs MAKAでの、鎮座3ターン目を完コピして披露していました。
せいやさんのモノマネver.も、Youtubeで探せばたぶんあるかも。(ただしできればちゃんとradikoなどの公式な方法で聴きましょう。)
鎮座DOPENESSと言えば、2019年末大麻所持で逮捕されたことで、普段ラップを聴かない人もニュースなんかで目にしたんじゃないでしょうか。
独特なフローと異様なグルーブゆえに、「逆に大麻やってたとわかって安心」というファンからの感想を引き出した人でもあります。
ご存じの方もいるかと思いますが、「Dopeness」とは「ドーピング」とかの言葉からも連想できるように、字義通りの意味としては薬物を服用した状態のことを指します。割と直球。
スラングとしては、より広く「ハイになってる」状態を指すため、必ずしも薬のことだけを意味するわけではありません。しかしまあ日本で活動するには攻めた名前ですね。
「文春砲」への対処としてのラップ
昨年2020年の6月頃、せいやさんがいわゆる「文春砲」を受けた後のラジオにも鎮座DOPENESSは登場していました。
スキャンダル直後の収録を乗り切るにあたって、せいやさんがとった戦略は放送時間中ずっとボケ倒すというもの。
その中で、せいやさんが突如「Yeah yeah yeah 雰囲気加減 dab rhyme & flow 合わせながらびっくり箱〜」とラップし始め、それに対し粗品さんから「鎮座DOPENESSやないかい!」という、ツッコミが入るというくだりがありました。
深夜ラジオでしか聞けなさそうな、レアなツッコミ。
このフローは2013年の黄猿 vs. 鎮座DOPENESSからのコピーです。
戦極MC BATTLE 第六章(13.4 .28)黄猿 vs 鎮座DOPENESS @BEST BOUTその1
ちなみにせいやさんは正月に帰省したとき、お父さんのパソコンの検索履歴に「鎮座DOPENESS」を見つけたとのこと。
お父さんは霜降りのラジオリスナーだそうで、粗品さんの「鎮座DOPENESSやないかい!」を聞いて、「鎮座DOPENESSてなんなんやろ…」と思ったんでしょうね。
鎮座DOPENESS名義での音源
鎮座DOPENESSはMCバトルやライブのパフォーマンスが注目されがちですが、一応音源も色々と出してます。とは言え個人でのフルアルバムは2009年の「100%RAP」以降出していません。しかしこのアルバム、かなり最高です。
数年前まではApple Music等のサブスクリプションサービスで聞けたのですが、大麻所持での逮捕以降?聞けなくなっていて残念です(2021年2月現在)。
ピエール瀧の逮捕のときも電気グルーヴがラインナップから消えたりしました。しかし電気はしれっとサブスクで復活しているのに、鎮座の方はなぜか復活しない…
以下はYoutubeで現在見られる「鎮座DOPENESS」名義では唯一の公式MV。2013年リリース、「T.U.B.E.」です。
2011年には「モード」という楽曲が「モード学園」のCMに使用されていました。「言ってんのか、言わされてんのか」というフレーズが印象的な曲。私が鎮座DOPENESSをはじめて聞いたのはこのCMかもしれない。
コラボでの活動:FNCY
最近はZEN-LA-ROCK、G. Rinaと結成した「FNCY」というグループで音源を結構定期的に出しています。ラップしつつも、音的にはシティ・ポップよりの感じ。
こちらもいいけどそろそろ個人で「100%RAP」のときのようなアルバムを作って欲しいなと思うところです。
まあ本人的にはみんなでワイワイやってるほうが楽しくなってきたのかも。以下でも紹介しているように、本人単独名義の音源リリースは最近少なく、その代わりにコラボやユニットでの活動がだいぶ多いです。
ちなみにFNCYメンバーのZEN-LA-ROCKさんは、極楽とんぼの加藤浩次さんの兄弟らしい。
コラボでの活動:U-zhaan × 環ROY × 鎮座DOPENESS
他にもタブラ奏者のU-zhaan、ラッパーの環ROYとのユニットなど。いろいろやってます。
以下のなんかはタブラにのせたラップで、ラップの歴史とタブラの歴史をまくしたてるというもので、NHKの教育番組に使えそうなクオリティ。
U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS / BUNKA
坂本龍一氏本人を招いて「Energy Flow」をタブラとラップでアレンジするとかも。
タイトルは「エナジー風呂」。坂本龍一さんはユーモアのわかる人らしいので、このタイトルにOKがでたのでしょう。(昔ダウンタウンとコントやったりしてたのを思い出した。)
U-zhaan & Ryuichi Sakamoto feat. 環ROY × 鎮座DOPENESS / エナジー風呂 (Energy Flo)
コラボでの活動:KAKATO
それ以前には環ROYと二人でKAKATOというユニットをやってました。多分いまも継続中ではある?
「ラップとは怖そうな兄ちゃんたちがやってる野蛮なディスり合いだ」という巷のイメージを一新するような、平和なラップ。
KAKATOは「ラップ×絵本」というなかなか斬新な企画も2019年にやってます。私も買いました。「ことばのリズムが気持ちいい」ことがラップの真髄ならば、そもそもその本質から小さい子供でも楽しみやすいものなのかも。
いろんなジャンルの人とコラボしているラッパーなので、鎮座DOPENESSがお笑い芸人と何かやるのもありえない話ではないかも...?
粗品さんが音楽レーベルを立ち上げたことが一時話題になりましたが、せいや&鎮座DOPENESSの音源リリースを個人的には希望しています。
2021年夏リリースのフルアルバム:「たのしみ」
2021年6月22日追記:この記事を書いた少し後の4月14日、U-zhaan, 環ROY, 鎮座DOPENESSによるフルアルバム『たのしみ』がリリースされました。すでにYoutubeなどで公開されていた楽曲も多いですが、改めてフルアルバムで聞けるのは嬉しい。11曲中半分くらいは新音源だと思います。
FNCYなども良いのですが、ファンとしてはやっぱり鎮座DOPENESSにはシティポップではなく気合の入ったラップをしてほしいなあという気持ちがあります。そういう要望に応えてくれるアルバムでした。
各種配信サービスからも聴けます。アルバム収録のスチャダラパー「サマージャム'95」カバーは、夏に聴くのにピッタリ。
他にはこういうのとかが入ってます。
Youtubeにはない音源でオススメなものなどもまだたくさんあるのですが、とりあえずこのくらいで。もっとマニアックなリストを別の記事で作るかもしれません。
「ドープネスタイム」とは(2022年1月20日追記)
何やら「ドープネスタイム」というキーワードでこのページに来てくれている方が多いのですが、この記事ではとくに説明をしていませんでした。
この言葉は特に深い意味があるわけではなく(多分)、単に鎮座DOPENESSが「俺のターンだぜ!」的な意味合いでよく使う決め台詞です。以上で紹介している動画にも度々登場しているはずです。特にラップバトル。
(クラピカの「エンペラータイム」みたいなもんです、おそらく。)